たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2017-09-05 to 1 day

日野原先生の「精神的知的青春期」

アメリカへ留学した時、私は39歳でした。日米講和条約が締結された年で、米国メソジスト教会関係で奨学金を出して留学生を募集し、神学以外の領域でも若干とるというので、志願して受験しました。難しかったけれど、とにかくパスしたのです。年齢制限が40歳…

東海岸から六甲まで 村上春樹著『辺境・近境』

家の保持がロンの役割なら、スーは料理の担当である。彼女は素晴らしい朝御飯を作ってくれる。キャロット・ブレッド、ピーカン・マフィン、グラノーラ、パンケーキ、ぜんぶ手作りで、大変においしい。ここはいわゆるベッド・アンド・ブレックファストで、食…

イタリヤのスパゲッティ 三浦光世著『綾子へ』

船酔いしないのは「揺れに対して抵抗しないから」ではないか、という考察は興味深い。 午後1時札幌を発ち、4時半登別着、登別では中級の五色旅館に泊まった。この宿はこのちに焼失した。もし焼けなければ2人で再訪したことであろう。この旅館で夕食にブリの…

シンプルごはん 渡辺葉『おさかなマンハッタンをゆく』

日経WOMAN連載時からの読者。大切な1冊である。 料理は苦手だからと、ミレナはオーストラリアとニュージーランド名物のデザート「パブロヴァ」をつくることになった。これは固く泡立てたメレンゲを大きなリング型に焼いて、その上に苺やラズベリー、ブルーベ…

ありがたいなさけ飯 福島敦子『就職・無職・転職』

いわゆるメディアで話すアナウンサーというのは努力したからといってなれる職業ではないだろう。福島氏が就活をしていたネットなき時代ならなおさらだ。そういう中での極限までの努力に驚嘆した。脱帽。 最初は厳しかった先生もゼミが開講してしばらくすると…