たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2019-10-01 to 1 month

フィンランドで食べるたのしみ『わたしのマトカ』

あの頃の香港は、時給450円の映画館アルバイトでも、思うさま飲み食い買い、遊びわれるくらいふところが深かった。500円もあれば、お昼の飲茶を降参するくらい食べられる。ワゴンで運ばれてくる点心をひるむことなく選べる幸福!朝のお粥から始まって、酒家…

ポートランドで再会(その2)『ニューヨークの天使たち。』

私はNYでの役者修行を中心に書かれた『日経WOMAN』コラム連載時から渡辺葉さんの書きもののファン。といっても現在はNY州弁護士として活躍されているようだ。 この本も私をアメリカへとドライブした数ある本の1冊と言ってもいいかもしれない。林真理子氏のエ…

『ニューヨークの魔法をさがして』バナナマフィンにたどりつく

ドアを開けると、すでに店内は朝食をとる人で活気にあふれていた。土曜日の朝、アッパーウエストサイドでブロードウェイを、「ゼイバーズ・カフェ」(Zabar's Cafe)に向かって私は歩いてきた。カフェのショーウインドウの前に立ちはだかるように、7、8人が…

ポートランドで再会したシャラくさいTOKYO STORY『「綺麗な人」と言われるようになったのは、四十歳を過ぎてからでした』

ポートランドの知と夢の殿堂、Powell's書店で日本語の古本を見つけ買ったのがこれ。他はいかにもブックオフ的ラインナップだった。在米日本人エッセイとか、英語本とか、全巻揃ってない村上とか、古いベストセラーとか(ワイルド・スワン...)。あとまあ当然…