たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2020-12-17 to 1 day

田辺聖子『女の日時計』から

「…まあ、その話は止そう。肉が美味い……。空気がいいからよけい美味いのかな」 彼はよく食べた。沙美子にも炭火で焼いた肉や野菜がおいしかった。そのことが、気持ちを楽にした。運転するからと、彼は酒を飲まなかったが、それもよかった。 「沙美子さんて、…

ほとばしる食欲 山本文緒『自転しながら公転する』

人間同士をつなぐ、そして人間の本能を呼び覚ます(無心に箸を動かす描写多し)会食の場面がいっぱい。そして、空気を変える甘味の時間も折々に。自転しながら公転する(新潮文庫)作者:山本文緒新潮社Amazon ものすごく美味いんだと連れて行かれた店は、バ…