たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2021-10-01 to 1 month

富士日記(1)運転手の嘆き

↓この記述、ウーバーが走り回る50年後のロサンゼルスでも真でウケる。どうしても運転する人に負荷がかかる町。実際、通行止めになってるのに「そこ行って」とかいう人いる。ひとつ当時と大きく違うだろうなと思うのは、「車運転してる人」の私は絶対飲まない…

エリザベス・キューブラー・ロス博士の自伝から

3時間ほど列車待ちで寄ったことがあるだけのスイス。寄宿学校に留学していた子が「あの国には選択肢がない。スーパーに牛乳もチョコも1種類しかない」と言っていて、さすがに1種類は大げさだろうが、あまり面白い国ではなさそう...と思い込んでいた。でも、…

『十五の夏』その11 完結編:旧ソ連

船のレストランに行った人に何を食ったかと根掘り葉掘り聞く佐藤少年にウケた。うちの姪みたいで。毎晩、翌朝のメニューを決めてから寝るほど食へのこだわり?が強く、挨拶がわりに「今日は何食べた?」って聞いてきてかわいいの。 飛行機が飛び立ってしばら…

『十五の夏』その10:旧ソ連

昨晩、あれこだけたくさん食事を取ったのでお腹は空いていない。コーヒーとクッキーを1枚取って、考え事をしていた。 さらに先を歩いていくと果物のコーナーになった。メロンとスイカが山のように積んである。特にメロンはバスケットボールくらいの大きさの…

『十五の夏』その9:旧ソ連

食べ残さないと歓待が足りてないことになって失礼、というマナーは中国とかでも聞くけど、いまも生きてるのかな。後片付け大変だよね...。私はやっぱりきれいに食べてもらうほうが嬉しいわ。 「ソ連のルイノック(自由市場)に行くと、肉のコーナーに豚の脂…

『十五の夏』その8:旧ソ連

乗客名簿を手書きで作るソ連の観光業者のスタッフの方々。大変なことだ。軽食を24時間売ってる店などないので、夜勤のときは夜食も考えて用意していかなければならない。でも、徹夜勤務明けは3日休みというシフトは現代の夜勤ありの職に近い。 「佐藤君は、…

『十五の夏』その7:旧ソ連

下巻の最後に同志社の受験の記述がある。なつかしの今出川。あそこで学生生活が送れたら確かに素敵でしょうね。山の中(京田辺)に飛ばされる人との落差が大きすぎる...。 この本を買う随分前に『同志社大学神学部』を買ったのだが、途中になっている。順序…

島の思い出  湊かなえ『望郷』

日本推理作家協会賞受賞作『海の星』のおっさんがイカをくれるシーンを読み直してみて、「ヌメヌメと黒光りするイカを見ていると、母の白い手が触ることができるかどうか怪しいような気がして」の暗喩に気づいた。 北陸から来た友人と京都の小料理屋に行った…

『十五の夏』その6:旧ソ連

レストランの「品切れ」についてあれこれ思い出してしまった。田舎の新興住宅街に引っ越し、チョイスがなくて2日連続同じ中華料理屋へ行き、1日目のカレーがまあ無難だったので2日目も頼んだら「ライスがない」と言われたこと。ファミレスでバイトしてたとき…

『十五の夏』その5:ハンガリー、ルーマニア、旧ソ連、日本

パンや肉など食べ物を「かたい」というとき、マサル少年は固い、堅い、硬い、と記述しているのだが、意図して書き分けているのだろうか。もしそうならすごい。私にニュアンスはわからないけれど。 鉄道で飲む、グラスに注がれたジャム入りの紅茶は憧れ。 神…

『十五の夏』その4:ハンガリー

佐藤少年は時間を見つけては数学の問題集をやっていてすごい。旅行直後の試験を何もせずに受けるのはあり得ないということだが、素晴らしい克己心。私は子どもの頃、帰省のたびに山ほどドリルや本を詰め込んでいってひとつもやったことない。右から左に重い…