たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2021-03-01 to 1 month

ゴリ押し卵カレー『健全な肉体に狂気は宿る』

買わなきゃよかった。著者ふたりの女性に対する偏見がダダ漏れでひどい。「(女性は)値崩れする」(春日氏)などというウンコ発言を出版してOKと思える傲慢さに、いいこと言ってるところも耳に入らなかった。 少し前の本なので、ふたりのアイデアがアップデ…

想像以上にあてにならない人間の記憶『ポイズンドーター・ホーリーマザー』

いま、『The Affair アフェア 情事の行方』をボツボツ見ていて、大して面白くもないのだが、人の記憶がいかにあてにならないか、また同じ場にいてもいかにナラティブが違ってくるのかが鮮やかに説明されているのがいい。『羅生門』やこの小説群で書かれてい…

田口ランディ『パピヨン 死と看取りへの旅』

キューブラー=ロス博士の自伝と並行して読む。チベットでの予期せぬ瞑想体験から、肉親の看取りを経て量子の世界まで、蝶を追う旅が続く。バタフライ効果は知っていたが、ローレンツの方程式のシンボルについては初めて知った。早速画像検索してその美しさ…

博士の愛した料理『博士の愛した数式』

ふとあるシーンを思い出して数年ぶりに手に取ったら、真理、霊感のアフォリズムにあふれていてよかった。以前は映画を合わせて見たこともあってか、cheesyギリギリだなぁ...と思ったのだが。 夕方6時、博士はいつもの調子で食卓についた。ほとんど無意識の状…

(笑)に耐えられる者だけが読了できる。『いつのまにか、ギターと』

彼女のバッハが好きでギター物語を聞きたくて手にとったが、なかなかきつい本だった。とくに対談。90年代の女性誌を思い出すよ。 食べることも我慢です。元々食べることは大好きなのですが、とある名アドバイザーの先生から体を元気に保つ食事法を教わり、肉…