たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2021-09-01 to 1 month

『十五の夏』その3:ポーランド、ハンガリー

「1時間ちょっとの短時間飛行」でエコノミーでも機内食が出てウソでしょと思ったことがある。フランクフルトからアムステルダム。夜遅い時間の便で各地から乗り継いできてやっと最終目的地だ、という人が多く(私も含めて乗り込みのカウンターに走ってくる人…

『十五の夏』その2:スイス、旧チェコスロバキア、ポーランド

日本人のティーンエイジャーってアジア人の少ないところに行くとものすごく幼く見えると思うのだが、若き日の佐藤氏は堂々とレストランに入っていき、同席の大人と会話し、大したものである。私は15の時、そもそも田舎で外食自体まれだった。ましてや一人で…

『十五の夏』その1:ボンベイ、カイロ、チューリヒ

雨宮処凛氏との対談本『この社会の歪みと希望』によると、佐藤氏は全く旅日記をつけていなかったそうだ。それでこの細かい描写。異世界にふれた少年の新鮮な驚きが感じられる。 船津さんは、もう一度、店の奥に入っていった。そして、お盆にアイスコーヒーを…

能町みね子さんの東京『お家賃ですけど』

6年間暮らした東京。今思うとあんな密集度の高いところによく平気でいたものだと思う。いいこともたくさんあったけど、二度と住みたくない。 吉豚(吉牛にあらず、豚丼しかないのだ)を食べる。徹夜後の吉野家はなんておいしいんだろう。 またここで軽く呑ん…

東京拘置所でもらうバレンタインチョコ『この社会の歪みと希望』

信頼している書き手二人の対談。実務家ならではの話で面白かった。佐藤氏が逮捕される事態になったとき、外務省の中で味方になったのは女性外交官だけだった、というエピソードをイエスの最期(男性弟子は全員逃げて女性だけが十字架のもとに残った)と合わ…

村上春樹『約束された場所で』

装丁がへちょすぎるのが気になる。というか村上作品、「なんでここで手を抜くんだろう」と思ってしまう装丁がいくつか。 食べ物はオウム食といいまして、かなり古めの古古米と野菜の煮込み、毎日毎日こればかりです。そういう生活を続けていると「これも食べ…