たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2022-06-01 to 1 month

ご飯食べた?『僕の狂ったフェミ彼女』

韓国の小説を読んだのはたぶん初めて。LAのコリアン系の友人たちはみんな礼儀正しくて大好きな人たちなのだが、確かにちょっとルッキズム、家父長制に縛られているな...という傾向はある。 ただそれは日本も同じだし、米国から韓国のエンタテイメントの表象…

林真理子『ミルキー』

些末なことだが、会話の中で「カレーライス」とは言わないよね。でも、中学校で美術の先生と理科の先生が結婚することになって、異動が決まったほうの先生が朝礼で挨拶に立ち、「みんなの目が三角形になってるんだけど...。XX先生(お相手)とはパチンコに行…

『日の名残り』夕食として申し分のないサンドイッチ

原書でしか読んだことのなかったイシグロの邦訳を初めて手にとって感激した。解説で丸谷才一が述べているように「土屋政雄の翻訳は見事なもの」。私は『アンネの日記』などの深町眞理子氏の翻訳が好きで書き取って勉強したりしているのだが、土屋氏のテキス…

湊かなえ『母性』から

「当時の少女マンガの主人公はこれが好きだったし、タイトルにもミントという言葉はよく使われていた」←わかる。荒川静香氏が歯磨き粉みたいで苦手だと言っていたっけ。 そんな状態で、喫茶店で売っているケーキを2つ詰めてもらった箱を、お母さんと一緒に食…