たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

貧乏人のキャビア『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』

独り者だろうが、赤子がいようが、ルームシェア、ハウスシェアが当たり前の街に住み、10年近く3住居でシェアをしてきたので、日本ではこれほど大家さんに難色を示されるのかということが意外だった。
子どもに家を出て自立しろ、と言ったものの、シェアはダメだ、という親、それをおとなしく聞き入れる中年娘も謎。

まあ、日本の住居はシェア向けにはできてないよね。
私もバスルームが少ない、壁が薄い、キッチンが狭い日本の住居ではシェアしたくない。

丸山「やたら長いナスもあるねぇ」
星野「これは長い、そして多い」
丸山「これは、ナスのキャビア風をつくるしか」
私「なんすかそれ」

「ナスのキャビア風」とは、大量のナスをオーブンで1時間程度焼き、皮を剥いてオリーブオイルと香辛料を混ぜ、ペースト状にする料理だそうだ。瓶詰めにして冷蔵すると保存も多少は利くそうな。出来上がって、さっそく実食したところ、

私「あー、たしかにそういわれると見た目はそれっぽい?」
星野「種の粒がキャビアのようだからそう呼ばれてるらしいですね」
角田「コレはコレで、別のおいしさがあります」
丸山「やった〜」

この料理、別名「貧乏人のキャビア」というらしい。でも、あんなに大量にあったナスが瞬時に消えたので、本当に貧乏だとなかなかチャレンジできないかもしれない。野菜は高い。

藤谷千明著『オタク女子が、4人で暮らしてみたら。』より