コミュニティ論として、フランス食材レポートとして大変面白かった。
東京の銭湯でもリヨンのカフェでも、溶け込ませていただく鍵はrespectとその実践としてのdecencyだということ。
ただ、言葉は肝ではないとはいえ、言葉ができたらもう少しショートカットできるのに、的な場面はいくつも。
著者が滞在した部屋はエアビーとしてかなり当たりだと思う。あれはもっと言えば当初はそこに住んでる人がいなければいけないものだったが、あっという間に事業体が跋扈して交流とかそういうものではなくなった。一度もホストに会わずに部屋の貸し借りができるようになった。そのほうがいい人も多いだろうが、まあ当初とは別のサービスになった。Etsyとかも企業が入ってきて一気につまらんくなったのよなー。
ところで「XXが売っている」という表現、昔、母から間違いだと言われ、気にして使わないようになったのだが、著者は普通に使っている。違和感なし。元朝日新聞記者さんが書いてるってことはオケですね?(翻訳の日本語表記は特に指定されない限り「朝日新聞の用語の手引」に倣うのが無難)
ちなみに私は日本では絶対にエアビーは利用しない。盗撮天国だから。
5年前に法律が変わってホストになれる要件が厳しくなったのは知っているけど(実際、知り合いはホストの資格を維持するために防災設備に100万円投資したという。だがその直後にパンデミック...泣)
しかもダイニングテーブルの上には赤ワインが置いてあり、「これはプレゼントだよ」とのこと。冷蔵庫の中にもヨーグルトとミルクが入っていてご自由にどうぞと。さらにポテトチップスとビスケット、ミネラルウォーター2本もあった。
何とか落ち着こうと、ニコラがサービスで置いていってくれたペリエのプラスチックの蓋をひねると、「プシュ」という音とともに炭酸が噴き出した。ピリッとした刺激が心を少しだけ浮き立たせてくれた。ふと最後の機内食からかなり時間が経過していたことに気づき、ニコラが置いていったポテトチップスの袋を開けたら瞬く間に1袋をバリバリ食べつくしてしまう。
でも餓死するわけにはいかないので、何はともあれ野菜を買うぞと心を固める。あと、パリ在住歴のある姉から「とにかくフランスはバターが美味しい。パンにバターを塗って食べるだけで幸せになれる」と聞いていたのでパンとバターも買うことにする。
改めて見てみると、フランスの野菜って夏野菜が多い。3月とはいえまだ寒いのに、トマトが売っている。ナスも売っている。ピーマンも売っている。ハウス栽培なのか? どれもピカピカで美味しそうだが、前夜の「マッチ売りの少女の恐怖」の記憶冷めやらぬ身としては、夏野菜のサラダなどではなく、とにかく温かいスープが飲みたかった。
目についたのが「ポロ葱」である。日本のネギの倍くらい太い白ネギ。食べたことはないが、スープにしたらいかにも温まりそうだ。
(中略)
思い切って客が誰もいない八百屋さんに近づき、引きつった笑顔でボンジュールと言って、ポロ葱を指差してみる。
八百屋のおじさん、まさか東洋人のアフロが買い物に来るなんて思っていなかったのであろう。それとも私の引きつった笑顔が伝染したのだろうか。なんだかこわばった笑顔である。申し訳なく思う。しかしやはり商売人だ。こわばった笑顔のままうんうんと頷きながら、大きなポロ葱を1本袋に入れてくれた。さらに黒い大根と、日本では見かけない緑の小さなサラダ野菜を指差すと、それも適当につまんで袋に入れてくれた。図に乗って人参も指差したら、3本手に取って「これでいい?」という身振りをしたのでウンウンと頷くと、それも袋に手に入れてくれた。あとはバターである。
しかし、チーズ屋はあまたあれど、バター屋なんてない。でもチーズとバターは親戚みたいなものだから、きっとチーズ屋にはバターがあるんじゃないかと思って物色していたら、これがまた全然ないんだよ......。しかしようやく、ある大きなチーズ屋さんでショーケースの一番はしっこに、紙に包まれた四角い塊があるのを発見した。パッケージの名前も「B」で始まっているので、バターに違いないと信じることにする。
(中略)
「え、どれ? これ? え、違う? こっち? また違うって? じゃあこれ? あ、これね。はいどーぞ」みたいな感じで面倒くさそうにご対応いただき、ひたすら低姿勢でメルシーと商品を受け取ったけれどニコリともされず、まあそういうこともあるさ、でもちゃんと買えたからよしとしようと気を取り直し、帰りがけに、1プレートでそれぞれ1ユーロで売っていた玉ねぎ5個と、山盛りのホワイトマッシュルーム(安いね全く)も買ってマルシェを後にしたのでありました。早速戦利品を広げて昼食作りにとりかかる。まだ朝の10時過ぎだけど、とにかく「メシを作って食べる」という我が陣地を構築しないことにはどうにも気持ちが落ち着かなかったのだ。
何はともあれ、念願のポロ葱のスープである。
まな板を取り出して、包丁を探す。あったあった。引き出しの中に10本ほどもある。ちなみに我が家の包丁は1本です。なんと充実した台所でありましょう。
ところが。
適当な大きさのやつを手にとっていざネギを切ろうとしたら......。
いやー、全然切れない! っていうか、何度包丁を動かしてもネギに「刺さる」ことすらないではないか。他の包丁も試してみたいがいずれも同様。
(中略)
にしてもポロ葱......。か、硬い! 日本の白ネギとは全く違う。特に青い葉のところが硬くて、ここはノコギリでもどうにもならん。そうだハサミで切ったほうが早いとキッチンバサミ(2つあった)で切ろうとしたが、これたまた全く切れない(2つとも)......。そうこうするうちに、最も切れるのは「パン切り包丁」であることが判明。ギザギザの歯で何とかネギを捉えてギコギコと切り終え、マッシュルームも入れてグツグツ煮込んで日本から持参した味噌を入れて、念願の温かいスープ(っていうか味噌汁ですね)完成である。
それからパンをパン切り包丁で切ってオーブンへ。焼けるのを待つ間に、苦労して手に入れたバター(後で調べたら「ブール」と発音するのであった。二度と忘れないぞ!)
あと人参の千切りサラダを食べたかったのだが、パン切り包丁で千切りなどとてもできそうな気がしなかったので、備えつけの皮むき器でスライス(これは普通に切れたのでホッとする)。さらに黒大根を輪切り(これはパン切り包丁で切ってみた)にして、いずれも塩もみしてサラダに。おお、立派な食卓ではないか。
で、食べました。うまかった。特にパンとバター。パンが美味しくてバターが美味しいということは、日本に置き換えればゴハンとノリがうまい、というようなものである。
うん。これでいいじゃないか!
これはフランス版粗食である。パンとスープとサラダ。一瞬ビビるも、気を取り直して席に着き、カフェ・クレム(カフェオレのこと。ネット調べ)と注文するとウンと頷いて去って行ったので少しホッとする。で、無事カフェ・クレムが来て、緊張しながら1時間ほど本を読みつつ滞在。
巨大なサラダ菜が2束載った皿と、昨日から気になっていたコロコロした極小のジャガイモの皿(これも超たくさん)を指差しで購入。いずれも1.5ユーロ。本当に安いなあ。
(中略)
さらに、昨日から気になっていたりんご屋とチーズ屋にも行った。そう。フランスのマルシェには「りんご屋」っていうのがあるんです。果物屋さんじゃなくて、りんごしか売っていない店。いろんな種類のりんごがズラーっと並んでいて、よく見たら「Fuji」なんてのもあった。そう我が日本のふじりんごです! 嬉しくなって、ふじも含めて種類の違うのを3個、チーズはウインドーを見て形や色の違うものを適当に3種類、いずれも指差して無事に売っていただく。アパートに戻り、チーズ屋で買ってきたばかりのヤギのチーズ入りサラダを食べる。ほとんど花束レベルの巨大サラダ菜を2つも消費しなければならないので、アパートに置いてあったオリーブオイルと日本から持参した梅酢醤油をふりかけて、ウサギのようにムシャムシャ食べる。美味しい。ありがたいことだ。
坂をグイグイ登って部屋に帰る。まだまだ残っている大量のサラダ野菜を茹でてオイルと醤油をかけて食べる。野菜が元気なせいか、茹でても食感がシャキシャキしてとても美味しい。ちょっと元気が出てくる。まあやはり自炊できるということはいいものですね。
まだ残っていたニコラからのプレゼントワインを飲みながら、物乞いのおじいさんのことを思い出して、友達の友達に深く感謝して、私にもできることをぼんやり考えた。玉ねぎを1皿分買ってしまったのでこれも何とか消費せねばならず、そうだフランスなんだからオニオングラタンスープ(っぽいもの)でも作ってみるかと、例の切れない包丁の代わりにスライサーで玉ねぎを薄く切るという人生初の野心的挑戦!
さっきのギャルソンがニコニコしながら注文を取りに来てくれた。嬉しい。アンキャフェと注文すると、すぐに小さなデミタスコーヒーを持ってきてくれて再びニッコリされる。
(中略)
あの親切なギャルソンは一人の力で多くの人に「居場所」を作っているのだ。大袈裟じゃなくて、本当にたくさんの人生を支えているのだ。今日も、もしゃもしゃと例のサラダ菜を消費。味噌汁にも入れた。それでもまだなくならない。
だって今朝も迷わず例のカフェへ行き、張り切って例の愛想のいいギャルソンにモーニングセット(プティ・デジュネ)を注文したのはいいが、即座に容赦ないフランス語でわーっとまくし立てられるんだもん。当然、焦る。だが人間、やればできるのであります。必死に聞いていると、フランス語の海の中に「クロワッサン」という言葉が聞こえたような気がしたのでパンの種類を聞かれているのではと思い、じゃあクロワッサンと言うとウンと頷いてくれたのでホッとするも、さらにフランス語攻撃は続く。今度は「オランジュ」と聞こえたので、そうかジュースの種類かと、オランジュ(オレンジジュースと思われる)と言うとギャルソンはようやくにっこりして去って行きましたとさ。
(中略)
昨日決意した通り、店の雰囲気を壊さぬよう、ギャルソンが持ってきてくれたボリュームいっぱいの「プティ・デジュネ」を、背筋を伸ばし、静かに礼儀正しくいただく私。というわけで、今晩は嬉しいので1人祝杯をあげるの図。
肴はこっちに来てハマったサラダとチーズ!サラダの野菜は、マルシェで、いかにも農家という一家が売っていた、フランス版春の七草のようなプレート! りんごをかんじっていた「アルプスの少女ハイジ」みたいな娘さんが、音楽でも歌うように「これ? これが食べたいのね? いいわよ〜。ハイ! こーして、ちゃんと包んで......」と袋詰めにしてくれた姿が美しかったなあ。なんとタンポポが入っています!
チーズは何かよくわからない白カビに惹かれて購入。ヤギだと思われます。くさくてうまい。カビ最高!
あとは目黒から持参したおから床に、懸案の買いすぎたレタスを漬けた「おから漬け」。目黒とリヨンの史上初の融合だと思われます!
ワインはもちろん、コート・デュ・ローヌ!(注 リヨンはローヌ県にあります)
音楽はアイフォンから流れてくるショパンのピアノ!
私の好きなものがすべてここにあるじゃないかと。例の朝カフェ修行では、頼みの愛想のいいギャルソンはおらず、刺青をしたロックな美人ウエイトレスが仕切っていてビビる。しかも「カフェ・クレム」と注文すると即座にあれこれフランス語でまくしたてられ、ようやくサイズを聞かれているとわかり「プティ(小さいやつ)」と言ったところ、ウンと深く頷いて去って行ったので盛大にホッといたしました。
日本でみかんといえばコタツ。つまりは田舎娘のようなイメージですが、当地においてはまるで女優さんのような扱いなのでありました。食べてみたら、みかんというよりオレンジのような。なので輪切りにしてオリーブオイルと胡椒と梅酢醤油をかけてサラダにして食べた。うまし!
東京でやらないことはリヨンでもやらない! と固く決めていたんだが、早くも禁を破り、自分用のケーキ購入。だって近所に「ここは絶対いい店に違いない!」という佇まいの小さなお菓子屋さんがあったんだもん。ウインドーに飾ってあった手のひらサイズで薄さ数ミリのりんごのタルトを必死のジェスチャーで手に入れ、半分でやめておくはずが一気に完食......。だってパリパリで酸っぱくて甘さ控えめで本当に美味しかったのだ。健康に命をかける中年女にあるまじき行動ではあったが、我が店選びの感度の良さを確認し、「よかったよかった」ということにしておく。
仕方がないので辛抱強く待っていると、遠くから「マダム! プティ・クレムでいいの?」と大声で聞かれる! はっとして、びっくりして、大きくウンウンと頷く私。いやいや私の昨日の注文覚えていてくれたんだ! 常連認定? やった! やりましたついに! と心の中で大興奮していたら、持ってきてくれたカフェ・クレムにいつものクッキーがついていない。まあいいけどね......と思っていたら、後からクッキーを持ってきてくれてニヤリとされた。さらに舞い上がる私。ここまでくるとほぼ恋愛に近い。
ずらりと並んだショーケースのパンの中で目にとまったのは、両手に抱えるほどの巨大な茶色いパン。非常に美味しそうだったんだがどう考えても食べきれそうにないので、「このくらい欲しいんですけど......」とおそるおそる手で大きさを伝えたら、「イヤこれは切り売りはしていないんだ」と言われ、「大きすぎるならこっちのサイズがいいよ」と小さめサイズを勧められました。しかしそれでもデカイ。ウーンと迷っていたら、このパンは3日4日は全然持つから大丈夫と言われ、まあそれなら何とかなるかと、「じゃあそれにします」と言ったらおじさん、ニッコリウンウンと頷いて「それは正解だよ! このパンは本当にすごく美味しいんだから!」と言って、薄い紙の袋をパンっと広げて手際よく包み、ハイどうぞと手渡してくれたのでした。
で、今度は別のパンも食べてみたいと思って、ひまわりの種のようなものが周りについたパンを買い、アパートに帰って早速食べてみたら......確かにそれも美味しかったんだが、でもやっぱり最初に買ったパンのほうが美味しかったのです。
ピンチを脱したので、浮かれて勢いよくマルシェへ行き、パンのほか、魚屋の威勢のいいお兄ちゃんからサバなど買ってスキップして帰る。
バターは不安ではあったが、2週間外に出していたが全くどうということもなかった。後からネットで調べたら、ヨーロッパでは風味を損なわないようにするため、バターは常温保存が常識だそうである。
というのも、かねて姉貴に「フランスに行ったら内臓を食え」と言われていたのです。そもそもフランス人の肉愛はハンパないからね。しかも内臓というマニアックな部位となれば、きっとこの部位にはワイン、みたいなのがありそうじゃないですか! しかも当地リヨンは内臓料理で有名だと聞いた覚えもあるし......いや全く、そこまでしてワイン屋のご主人にウケたいと頑張る自分が健気すぎて笑えてきますが、言葉ができないのにコミュニケーションを取ろうと思えば、できる事は何でもやらねばなりません!
で、まずはマルシェで頑張って内臓を買い、そこで表示されていた「フォア・ド・ボー」(子牛の肝臓)という単語を何度も脳内復習して、「たのもうー」という勢いでドアを開けて店内へ。
(中略)
で、ご主人、嬉々として「それならコート・デュ・ローヌはちょっと重いんですよね」「内臓には軽いもののほうが合うんですよ」「予算はどれくらいですか」などと嬉しそうにトークを繰り出しながら、これがいいと思いますよと1本選んでくださいました。今日は拡大マルシェの日なので嬉しい。来たばかりの頃にタンポポ入りのサラダ野菜プレートを買った八百屋さんがまた来ていたので、同じ女の子から同じタンポポプレートを買うと、女の子はニヤリとして「はい!」と商品を渡してくれた。(中略)「内臓屋さん」は初訪問だったけれど、グニグニモニョモニョした白やら黒やらの全く見たことのないものばかり売っていて面白かった。
右から、フェンネルの根っこ、キクイモ、黒大根。マルシェで見かけて、珍しいので思わず買いました.....なーんてかっこよくさらりと書きましたが、当地に来て以来、ずっとこの「珍しいから買ってみる」ってことがうまくできなかったんですよね。
(中略)
そうして持ち帰った見たことないものを取り出す。眺める。匂いを嗅ぐ。ウッ。なんかキッツイ香りやなあ。ちょっとかじってみる。うわっ! かったい!......。イヤイヤ大丈夫だから。市場で売ってるんですから、食べ物なんです。食べられないわけはない。
私の攻略法は、味見しながら調理法を変えていくこと。まず生で食べてみて、それが無理だったら焼いてみて、さらに無理だったら水を足してグツグツ煮込む。そのどこかの時点で必ず「オイシイ」瞬間がやってきます。その時の「うわっいけるやん」っていう達成感といったら!
(中略)
で、ちょっと思ったんですけど。
夏目漱石は、ロンドンに留学してウツになったそうですが。もし漱石が自炊してたらそうはならなかったんじゃないだろうか......?
自炊恐るべし!!リヨン暮らしも残すところあと1日。なのでマルシェではあれも買いたい食べたい気持ちをグッとこらえ、でもこれは日本ではなかなか食べられないと、可愛らしい箱入りのフランボワーズ(1.5ユーロ)を買って大人食い。で、うhとこれはどこかで食べた味だと......。あ、あれだ! 高野山へ向かう山道で空腹のあまりそのへんになってるやつをむしって食べたヘビイチゴ! 案外世界は狭い。
そして最後のマルシェ。
すべてを食べつくして出て行かねばならないので、買えるものはほんのちょっと。サラダ野菜をひとつかみとハムを買う。そして、忘れちゃいけない「お花」。階下の教授に差し上げようと思ったのだ。あんなに優しくしてくれたのに、そして私に「かかわろう」としてくださった貴重な人だったのに、どうしていいのかわからず結局その後お会いすることもなくこの日が来てしまった。帰りがけ、坂の途中に建つブックカフェに寄る。ここは2度目の訪問。「ルイボスティー」と頼んだら、ちゃんと通じて嬉しかった。嬉しいことのハードルがこんなに低いってなかなかいいものだ。「4分待ってね」と言われたこともわかった。
で、ワインを買い、帰宅して、すべての食材を食べ尽くす。
最後のパン。バター。玄米リゾット。ハム。サラダ野菜。玉ねぎのスライス。チーズ。人参の千切りサラダ。これで台所は綺麗さっぱり空っぽだ。いやー実に気持ちがいい。それもこれも冷蔵庫を使わなかった成果である。「買いすぎる」ということがないからね。ついでに言えば実はゴミの削減にも取り組んできまして、捨てずに乾燥させた玉ねぎの皮とみかんの葉と皮をお茶にして飲む。これが、みかんの皮と葉っぱがものすごくいい仕事をしていて絶品! 機嫌よく最後まで飲み干して、ポットの中を空にする。
稲垣えみ子著『人生はどこでもドア―リヨンの14日間』より
もっとアフロの文章を読みたいという勢いにのり、次はこれを買った。『魂の退社』はずいぶん前に読んだ。