たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2020-02-01 to 1 month

家で食べるたのしみ(スナックから一流フレンチまで)『騎士団長殺し』

騎士団長を殺してからの4次元の旅は退屈で斜め読みしてしまったのだが、最後のページが聖書的で感動した。 でも私が免色のようになることはない。彼は、秋川まりえが自分の子供であるかもしれない、あるいはそうではないかもしれない、という可能性のバラン…

6畳エコライフ『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』

6畳の2人暮らし、家で仕事をするのでなければエコでいい。考えてみれば、私も東京暮らしのときは、6畳1間に4人を泊めたりしていたものだ。 当然、ふとぅんは足りないので、阿佐ヶ谷姉妹同様、誰かはコタツ睡眠。でもコタツで寝ると、消耗するというか、ちゃ…

栄養士が見た70年代のニューヨーク『朝子ニューヨークへ翔ぶ』

夕方は待望の"紅花"レストランへ火鉢焼きを食べに行く。"紅花"は、全米どこでも有名で、私が後にワシントンD.C.やシカゴに行ったとき「"紅花"がよいとタクシーの運転手にまですすめられた。 鉄板焼きのえびには皆大喜びであったが、上質の牛肉の霜ふりには神…

戦時中の東京『天鵞絨物語』

ひと息ついて婦人用につくられたペパーミント色の甘い飲み物に手を伸ばす。これにはアルコールが入っていない。もちろん隣りのテーブルの男たちのためにつくられた酒を選ぶことも出来たのだが、これはなかなか勇気のいることだった。品子の家では、たまに娘…

『アンネ・フランクの記憶』をめぐる旅で

10年以上ぶりに再読した。私もアムステルダムでアンネの足跡をたどったが、食べる楽しみに欠ける街だった...。 終点の1つ手前で市電を降り、昼食をとった。繁盛していそうな店を探すが、どこも空いている。1軒、テラスがほぼ満席になっているピザの店があっ…