たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2024-04-01 to 1 month

茎わかめラーメン『武道館』

人間は、何らかのアイコンを推す人と推さない人に分けられると思う。私のある友人は推す人であり、常にライブ通いとファンクラブ入会をする程度に芸能人にはまって課金している。他方私は推さない人である。これからはわからないけれど、彼女と同じレベルで…

林屋!『野ばら』

昨今の宝塚のあれやこれやに触れて思い出したので再読し、なんだか感動してしまった。ダラダラと飴をしゃぶるような快楽を味わえるサービス満載の一級レジャー小説。斜陽を前にした桜の木の下のシーンなんて「細雪」だし...。自分のメモによると実に17年ぶり…

最終回『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』(24)

もう20年前だが、ドイツは、ペットボトル大国から出かけていくと、大都市でさえ手軽に買える飲み物が全然売られていなくてちょっと困った。もちろん、わかっていれば対策できることなので、今もエコ先進国であってほしい。 二度とも仕事で、ヴィスバーデン、…

ザ・名物『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』(23)

名物が自分の口には合わないことはままある。これは地元の人は食べない典型的な作られた名物だが、ローテンブルクで食べたシュネーバルは泣きたいくらい美味しくなかった。当時ミスドで売っていた生地の切り屑を集めたドーナツと比べると全然ダメだった。 だ…

家の献立『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』(22)

私の世代でも、「家で食事を用意してくれるのは家族以外の人」という子はたまにいた。商売をやっている家の子とか。 たべものに淡白で、クッキーにバタをぬって、「こんなおいしいものはない」といってるのだから、簡単なものだ。姉も私も下の弟も甘いお菓子…

一番高級なおいしいアイスクリームの作り方『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』(21)

コルドンブルーで作り方を教えている「一番高級なおいしいアイスクリーム」は向田邦子のエッセイに描かれた昭和の一般家庭での作り方と同じやぞ。材料も今よりはるかにいいだろうし、そりゃ美味しいにきまってる。 一番高級なおいしいアイスクリームの作り方…