たべもののある風景

本の中で食事するひとびとのメモ帳2代目

Entries from 2020-06-01 to 1 month

インスタントコーヒーにドーナツ 篠田節子著『恋愛未満』

印鑑の記述、やっぱりナンセンスよね...。署名文化の国にいる私も、「本人の代わりにマネしてサインする」とか普通にある。小さな会社では、留守の多い社長のために、何人か代筆していいことになってる人がいたり笑。同じナンセンスなら、署名のほうがいいよ…

宮さま、サラダに挑む『浩宮さま 強く、たくましくとお育てした十年の記録』

こうして抜き出してみると、宮さまのサラダ嫌いに3度も言及してあって笑える。でもこのしつけのおかげで後にオックスフォードの寮の食事も楽しめたのではないかと思う。 私は2つの小学校に通ったが、1校は構内で給食をつくっており、この皇室のように全部食…

フライドポテトは野菜 内田親子の『街場の親子論』

私は対談本が好きだ(9割ハズレだが)。考えてみればアメリカでは、インタビュー本はあっても対談はあまり聞いたことないな。村上・オザワの音楽対談本の英訳も稀有に思えた。そもそも企画モノっぽい本があまりない気がする。やたら多作な論客も思いつかない…

パイナップルとリンゴ 冨永愛『Ai 愛なんて大っ嫌い』

彼女の小さいころの両親との数少ない思い出はどちらも果汁の水気と甘さとともにあった。「お熱」とウサギやスリスリリンゴ、リンゴジュースを食べさせてもらった記憶がセットになってる人、少なくとも日本には多いよね。 「ねえ、お父さん」「うん?」「あれ…

老人ホームの食事 林真理子著『我らがパラダイス』

日米で4か所の高齢者施設に見舞いや外出の手伝いで行ったことがある。この本に出て来るような高級施設ではないので、だいたい小学校の給食献立表のような1か月の「普通食」メニューが食堂前に貼ってある。祖母の暮らしているところはカレーが多い。月に2度カ…